【3Dプリント】Prusa ResearchがPrusaSlicer 2.9をリリース
Prusaがスライサーソフトウェア「PrusaSlicer」をアップデートしました。ユーザーはスライサー上で最大9つのプリントベッドにパーツを配置できるようになり、ファジースキンペイントやスカーフシームなどの機能を活用して、プリント品質を向上させることができます。

複数ベッドへの配置と一括エクスポート
1つのシーン内で最大9つのプリントベッドを使用できるようになりました。これにより、これまで以上に複雑なプロジェクトを簡単に扱えるようになります。
また、すべてのベッドで同じプリント設定が共有されるため、主に複数パーツをまとめてプリントする際に便利な機能です。
1つのベッドに収まらないオブジェクトは、配置ツールによって複数のベッドに振り分けられます。
さらに、アクティブなベッド上のオブジェクトだけを配置する専用ボタンも追加されました。
ベッドは操作に応じて自動的に追加・削除されます。別のベッドが配置される領域にオブジェクトを移動するだけで、新しいベッドが生成されます。
ユーザーが位置を把握しやすいよう、ベッドは常に同じ3×3のグリッド状に配置されます。
ベッドごとに個別にスライスすることも、複数のベッドをまとめてスライスすることもできます。複数のベッドを同時にスライスすれば、Gコードを一括エクスポートしたり、Prusa Connectを通じてすべてのデータをプリントキューに追加したりできます。
エクスポート画面では、全体のプリント時間やフィラメント使用量に関する便利な統計情報も確認できます。
旧バージョンのPrusaSlicerプロジェクトで複数ベッドを自動検出
PrusaSlicerには以前から、仮想ベッドという概念がありました。これは配置機能にも表れています。
1つのベッドに収まりきらないほど多くのオブジェクトがある場合、PrusaSlicerは隣接するベッドがあるかのように、オブジェクトを配置するためのベッドを追加していきます。
このようなプロジェクトをPrusaSlicer 2.9.0で読み込むと、ソフトウェアが状況を自動検出し、仮想ベッド上にあったオブジェクトを移動して、実際のグリッド内にあるベッドに配置します。
スカーフシーム
PrusaSlicerに、新しいシーム設定「スカーフシーム」が追加されました。
主な目的は、滑らかな外壁に現れるシームを目立たなくすることです。外周の開始点と終了点で押し出しを重ね合わせることで、シームを目立ちにくくします。
この名称は、木工で使用される類似の接合技法「スカーフジョイント」に由来しています。
上の例では、円柱に通常のシームとスカーフシームを使用した場合を比較しています。
最初のマーカーはスカーフシームの開始位置、2番目は終了位置、3番目は通常のシームを示しています。スカーフシームを使用することで、通常のシームが目立ちにくくなります。
PrintablesがPrusaSlicerの上部ツールバーに常時表示されるようになりました。ログインしていないユーザーも利用できます。
ウェブ版と同様に、Printablesタブから3Dモデルを閲覧できます。Printablesのロゴが付いた「Slice」ボタンを使用すると、モデルをPlaterタブでシームレスに開くことができます。また、Prusa Connectを通じてGコードをプリンターに直接送信することも可能です。
ファジースキンのペイント機能
左側のツールバーに追加されたファジースキン用のペイントツールを使えば、モディファイアを使用せずに、オブジェクトの特定の部分だけにファジースキンを簡単に適用できます。
複数のブラシタイプに加え、マルチマテリアルツールやサポートペイントツールに似たスマート塗りつぶし機能も備えています。
この新しいツールは、ファジースキン生成機能全体の改善を補完するものです。
従来の方式では、オブジェクトがそれぞれ独自の周長を持つ複数の領域に分割されていました。
新しい方式では、直感的に期待されるとおり、外周部分だけに効果が適用されます。
さらに、ファジースキンのテクスチャ品質も向上しました。
ペイントツールとマルチマテリアルスライスの改善
マルチマテリアルペイントに高さ範囲ツールが追加され、オブジェクト全体に均一で水平なカラーラインを作成できるようになりました。
バケツツールも改良され、スマート塗りつぶしツールと同様の塗りつぶし角度設定が追加されました。
この機能は高さ範囲ツールとの相性がよく、色を塗り分ける境界線を指定する際にも活用できます。
ペイント済みモデルの処理が改善され、さまざまな種類のアーティファクトも修正されました。
これにより、スライス後のモデルが、ペイント時の見た目により忠実に再現されるようになります。
異なるノズル径でのプリントに対応
上級ユーザーや開発者は、Original Prusa XLなどのマルチツールヘッドプリンターで、異なるノズル径を組み合わせてプリントできるようになりました。
このワークフローでは、異なるノズル径を組み合わせることができます。例えば、細部には小径ノズルを使用し、充填部分には大径ノズルを使用することで、精細さとプリント速度を両立できます。
上記の機能の詳細や、すべての変更点・バグ修正の一覧については、PrusaSlicerのリリースページをご確認ください。
今回の記事はいかがでしたか?ぜひお問い合わせのうえ、Original Prusaの詳細をご確認ください。
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