オランダのテクノロジー企業3devoは、ペレットや粉末から独自の3Dプリント用フィラメントを製造できる「Filament Maker Two」を発表しました。安定性、効率性、カスタマイズ性の向上を目指しています。
3devoは長年にわたり、コンパクトなフィラメント製造装置を開発・製造してきました。その装置は、世界中のポリマーおよびフィラメント関連企業を支える重要な設備となっています。これらの装置により、企業はテスト、研究、開発向けに少量の革新的なフィラメントを製造できます。

Filament Maker Two
この新しい装置は、初代Filament Maker ONEのユーザーから寄せられたフィードバックをもとに開発され、フィラメント押出における課題に対応するため、大幅な技術改良が施されています。
Filament Maker Twoは、複数の面で性能向上を目指しています。
主な改良点として、新型ステッピングモーターとギアボックスを組み合わせた強力な駆動システムを採用し、最大3倍のトルクを実現するとともに、回転速度の変動を最小限に抑えています。
これにより、回転速度が極めて安定し、フィラメントの品質のばらつきを軽減します。
押出機のスクリューは50mm延長され、最適な混合と安定した流動を実現することで、フィラメント径の均一性を高めています。
スクリューの延長によって加熱ゾーンとホッパーゾーンの間に熱遮断領域が形成され、材料の早期溶融を防ぎ、安定した材料供給を維持します。
自動フィラメント張力制御と組み合わせることで、Filament Maker Twoは最大3kgのフィラメントスプールを製造できます。
Filament Maker Twoの直感的なタッチスクリーンインターフェースにより、操作がより簡単になり、押出データ、通知、ガイダンスなどを確認できます。
高度なモニタリング機能には、フィラメントの楕円度と直径を10マイクロメートルの精度で測定する3軸光学センサーが含まれています。
このセンサーはフィラメントの楕円度を検出するとともに、温度測定機能によって押出工程中の温度を最適な状態に保ちます。
「Filament Maker TWOは研究開発のスピードアップを目的としており、お客様がそれぞれのニーズに完全に合った高品質なフィラメントを製造できるようにします」と、3devoで7年以上の経験を持つ材料専門家のLouis Rinaldo氏は述べています。
さらに同氏は、「Filament Maker TWOは、フィラメント押出に求められる安定性、効率性、カスタマイズ性を実現します。プラスチックリサイクルとフィラメント押出の分野で具体的な成果を生み出すために、3devoの最新装置は、より多くの材料開発プロジェクトの成功を後押しすることが期待されます」と語っています。
同氏は、新型ステッピングモーターによってスクリューの回転が安定し、溶融材料の流れをより早く安定させ、設定の微調整にかかる時間を短縮できる点も強調しています。
本装置は内部メンテナンスを想定した設計で、ノズルやスクリューなどの部品を簡単に取り外せます。
これにより、装置をメーカーに返送することなく、迅速なトラブルシューティングや修理が可能になり、ダウンタイムを削減して長期的な信頼性を高めます。
オープンソースAPIにより、ユーザーは独自の開発プロジェクトを統合でき、ユーザーからのフィードバックに応じてシステムを将来的に拡張できます。
温度センサーは、フィラメントが最適な巻き取り温度に保たれていることを確認するうえでも役立ちます。
3devoによると、画像処理機能によってユーザーが欠陥を発見しやすくなる予定で、この機能は2025年にリリースされる見込みです。
ユーザーは7インチのタッチスクリーンから装置を操作します。ソフトウェアはオープンソースAPIをベースに構築されています。
3devoによると、内部コンポーネントはアクセス、保守、交換、アップグレードが容易な設計となっています。
本装置には高度なデータ記録機能も搭載されており、PLA、ABS、PC、PS、PETG、TPU、TPE、PPS、PVA、PE、PET、PA6、PA12、PA66、PEEK、PEKKをはじめとするPAEK系材料など、さまざまな材料でのテスト実績があります。
フィラメント技術と乾燥ソリューションの進化
イタリアのXenia Materialsも、Formnext 2024で新しい高性能フィラメントを発表し、材料技術の進化を推進しています。
Xeniaの3DF材料部門は熱可塑性複合材料に注力しており、軽量性、構造性能、持続可能性が求められる業界向けに設計された4種類のフィラメントを発表しました。
注目製品の一つであるXECARB® SL 3DFは、炭素繊維で強化したPA11複合材料で、低密度を維持しながら高い強度を実現します。
これらの材料は、構造的な強度と軽量化が重要となる航空宇宙や自動車などの業界における高度な要求に応えることを目的としています。
ドイツのメーカーBigRepは、3Dプリント用フィラメント乾燥機「DRYCON」を発表し、フィラメントの品質に関する課題に別の角度から取り組んでいます。
この新システムは、高性能材料や吸湿性材料を使用する産業ユーザー向けに設計されており、フィラメントスプールや造形部品の乾燥、保管、アニーリングを同時に行える2室構造を採用しています。
最適な乾燥条件を維持することで、造形品質の向上、押出時の問題の軽減、造形部品の機械的強度の向上を目指しています。
チャンバー内で部品を直接アニーリングできるため、内部応力の解放にも役立ち、寸法精度と層間接着性の向上が期待できます。
また、3devoの「Plastic Shredder GP20」プラスチック粉砕機は、さまざまな形状やサイズのプラスチックを、3Dプリント材料として利用できる粒状サイズに粉砕します。
この一体型設計では、高性能なプラスチック粉砕機と造粒機能を組み合わせています。用途に合わせて活用でき、さまざまな業界のプロジェクトに柔軟に組み込むことができます。

► 3Devo Filament Maker ONE フィラメント製造機シリーズ
► 3Devo Filament Maker TWO フィラメント製造機シリーズ
► 3Devo Plastic Shredder GP20 プラスチック粉砕機
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